【地球環境ボランティア】 クレッシェンドフォルテ の日記
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農薬使用量は世界トップクラス、残留農薬基準量は諸外国よりはるかに高い
2024.11.30
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■海外では使われない農薬が日本の野菜に使われている。
日本産は“不合格”──4月2日、台湾のメディアは日本から輸入したいちご約472kgとキンカン約102kgの残留農薬が規定値を超えていたとして、すべて廃棄または積み戻しすることを発表した。
国内でも、2月に福島県産の小松菜が、3月には高知県産のにらが、残留農薬の規定値を大幅に超過していたとして回収されている。
さらに昨年12月には、宮城県気仙沼市で基準値の4倍の量の「カビ毒」が混ざった国産小麦を使った給食を食べた子供たちが嘔吐や腹痛を訴える事件が発生している。
国産食品が安心・安全を標榜するブランドだったのはいまや昔。
われわれが気づかぬうちに、警戒すべき“危険食品”になり始めているのだ。
■日本の農薬使用量は世界でトップクラス
世界各国が食の安全を担保する方向に舵を切っている中で「日本だけが立ち遅れている状態」だと話すのは、『本当は危ない国産食品』の著書があるジャーナリストの奥野修司さんだ。
「いまや欧米をはじめとしたほとんどの国で、残留農薬や添加物の基準を厳格化しています。そのため、無農薬やオーガニック以外の食品は水際検査でストップがかかり、輸出できなくなることが少なくない。
それゆえ日本で生産されている緑茶など、海外から需要が高い食品は輸出用だけを有機栽培に切り替え、国内向けには依然として農薬を使用し続けているケースが散見されます」
現在、日本で認可されている農薬は4000種類以上に及び、使用量も世界的にみてトップクラスだという。
立命館大学生命科学部教授の久保幹(もとき)さんが解説する。
「主要国で1haあたり10kg以上も農薬を使用しているのは、中国、韓国、日本だけです。
アメリカは4kg以下で、ヨーロッパに至ってはもっと少ない。
加えて日本は残留農薬の基準値も低い。
例えば昆虫の神経伝達を阻害する薬剤『ネオニコチノイド系農薬』をきゅうりに使う場合、EUでは日本の100分の1の残留量しか認められていません」
諸外国が厳格な基準を設けるのは、健康被害の研究が進み、リスクが明らかになってきたからだ。
「アメリカの小児科学会は2012年に『子供への農薬の暴露は、発達障害や脳腫瘍のリスクを高める』と発表しました。
実際、OECD主要国において自閉症の有病率は、データのない中国を除けば、農薬使用量の多い日本と韓国がトップ。
韓国はその結果を重く受け止め、国策で学校給食で使用する食品をすべてオーガニックに切り替えました」(奥野さん)
しかし日本では、「因果関係が認められない」として問題視すらされていないと奥野さんは続ける。
「農薬には医薬品のように発売前の臨床試験が義務付けられていないことも、健康被害が取り上げられにくい原因のひとつだといえるでしょう。しかし、農薬が体内に蓄積し、次世代に“受け継がれる”ことはマウス実験で明らかになっています。
有名なのは『ネオニコチノイド系農薬』の研究です。
与えたマウスの記憶力が大幅に落ちたという結果のほか、認知症との相関関係も指摘されている。
何より気がかりなのは胎児への影響です。
妊娠した母親マウスに飲ませると、1時間後には胎盤を通って胎児の血液に移行しました。
ネオニコチノイドをはじめとした最近の農薬は分子レベルが小さく、浸透性が高い。
洗浄によって落とすことが難しいうえ、体内に細胞レベルで入り込むため、遺伝子や神経細胞に影響を与える可能性が否定できません」
■ペットボトル飲料からも検出される残留農薬
食品ジャーナリストの郡司和夫さんもネオニコチノイドのリスクをこう指摘する。
「北海道大学の研究チームが、市販されている国産39種の茶葉と9種のペットボトルを調査したところ、すべての商品からネオニコチノイドの成分が検出されました。
同時に検査したスリランカ産茶葉からは検出されていません。
つまりペットボトル飲料として加工・製造される過程を経ても残留農薬として残るほど強い成分だということ。
もちろん国が指定する基準値よりは下回っていたものの、その値は諸外国よりもはるかに高い。
毎日飲むことを考えれば、体に与える影響は計り知れません」
健康被害と体内に残りやすい特性が危険視され、複数種類あるネオニコチノイド系農薬のうち、EUやフランスでは一部の使用に規制がかけられている。
「しかし、日本では7種類ほど使用できるのが現状であり、新生児や幼児を含むほぼすべての日本人の尿から検出されています。
大量のネオニコチノイドを散布した地域では、頭痛や倦怠感など体の不調を訴える声も少なくない。
また、日本は先進国の中でもがんによる死亡者が圧倒的に多い。
農薬が含有する化学物質が体内に蓄積し、遺伝子変異を起こした結果である可能性は大いにあり得ます」(久保さん)
(女性セブン2024年5月23日号より抜粋)
