【地球環境ボランティア】 クレッシェンドフォルテ の日記
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化学物資過敏症(CS)
2019.05.25
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日本では、10人に1人100万人が化学物資過敏症(CS)と
言われておます。
花粉症と同様に体内に蓄積され
誰もが発症する病気です。あなたも今日発症するかもしれません。
【参考サイト】
http://www.cssc.jp/cs.html
【参考著書】
●香害 岡田幹治
●石けんと合成洗剤50のQ&A 長谷川治
「香害先進国」米国の悲惨な実態、
成人3人に1人が化学物資過敏症(CS)
「香害」という新たな公害の存在が注目されています。
柔軟剤などに含まれた微量の化学物資に反応して、頭痛がしたり息が苦しくなったりして、仕事ができず、退職せざるを得ない人たちもいます。
香りなどを売りにしたさまざまな商品が開発される現代社会の生み出した“病”です。職場や家庭で広がる香害の実態をお伝えします。
アメリカでは、成人の約13%が香りつき製品にさらされて
化学物質過敏症(CS)になり、約15%が職場の香りつき製品で
健康を害して過去1年間に休職や退職を余儀なくされている。
そんな「香害先進国」の悲惨な実態を明らかにした調査結果が
公表され、注目を集めている。
香りつき製品の成分で体調不良になった日本の「香害」被害者には、
やがて日本もこのようになるのではとの不安が強い。
「化学物資過敏症(CS)患者」2600万人
約10年で3倍超に増加
この調査は、アン・スタイネマン教授(メルボルン大学)らが
2016年6月に実施し、研究論文で公表した。
アンケートは、調査会社がウェブ上に持つ全米の500万人を超す登録者から、年齢・性別・地域を代表するように無作為に抽出した成人(18~65歳)1137人を対象に、オンラインで質問し、95%から回答を得た。
アンケートではまず「あなたは、日々使っている化学物質製品に普通の人より敏感だと思いますか」と尋ね、25.9%から「はい」の回答を得た。
アメリカの成人の4人に1人が「化学物質に過敏」ということになる。
アメリカには約2億人の成人がいるから、約5200万人である。
次いで、「あなたは医師または医療関係者から化学物質過敏症(以下、過敏症)に罹患したと告げられたことがありますか」と尋ね、
12.8%が「はい」と答えた。
アメリカでは過敏症は公的には病気と認められておらず、診断基準も確立していないから、どのような基準で診断したかわからないが、大体の患者数と考えていいだろう。
全米で約2600万人になる。
過敏症の人のうち86.2%は「香りつき製品」への暴露(さらされること)で発症しており、香害被害者であることがわかる。
また、(歩く・呼吸する・集中する・働くといった)「主要な生活活動」の1つ以上に制約があるかという問いに、76.8%が「はい」と答えている。
今回調査(2016年)までの約10年で「化学物質に過敏」な人は2倍超に、「過敏症」の人は3倍超になっている。
こうした結果を踏まえてスタイネマン教授は、過敏症はアメリカ国民の間に急速に広がっている深刻な病気であると警鐘を鳴らしている。
公共のトイレ使えず、仕事に影響、休職や退職も
いったいなぜ、アメリカでは「香害」がこれほど深刻になったのか。
調査結果によると、アメリカの成人の99.1%が、
自分や他人が使った「香りつき製品」に週に1度以上さらされており、
34.7%が1つ以上の香り製品によって
「1つ以上の健康に有害な影響」を受けている。
つまり成人の3人に1人が「香害」の被害者なのだ。
アンケートで例示された香りつき製品は、
「消臭芳香スプレーや芳香・脱臭・防臭剤」
「シャンプーや化粧品などのパーソナルケア製品」
「清掃用製品」
「柔軟剤・合成洗剤などの洗濯用製品」
「家庭用製品」
「香水」などだ。
また有害な健康への影響として挙げられたのは、
「偏頭痛」
「ぜんそく発作」
「神経症状」
「呼吸器症状」
「皮膚症状」などの訴えだ。
男女別では女性の方が有害な影響を受ける割合が高かった。
被害を受けるのはどんな場合か尋ねたところ、
「香りつき製品を身につけた人に近づいたとき」が最も多く、
「消臭芳香スプレーや芳香剤にさらされたとき」、
「香りつき洗浄剤で清掃された部屋に入ったとき」、
「排気口から排出される洗濯製品の香り」などが続いた。
香りつき製品は、過敏症などの原因になる揮発性有機化合物(VOC)を放出しているが、アメリカ人の多くはそのことを知らない。
「香料が数十から数百の化学物質の混合物であることを知っているか」との問いに、46.4%が「知らない」と答え、
「香りつき製品は、たとえ『ナチュラル』『グリーン』『オーガニック』などと表示されていても、有害物質を排出することを知っているか」という問いに、72.6%は「知らない」と答えた。
ただし、「香りつき製品が有害だとわかれば、使い続けるか」との問いに、60.1%が「使い続けない」と答えている。
このような社会では、化学物質に敏感な人たちの生活はきわめて困難になる。
アメリカの成人の17.5%が公共のトイレを使えず、
14.1%が公共の手洗い所で手洗いができない。
トイレには消臭芳香剤などが置かれ、洗面所には香りつきのソープが置かれているからだ。
香りつき製品が使用されている場所へ近づくことができない人が
22.7%もいた。
職場も香り(ニオイ)が充満しているから、仕事にも影響が出る。
職場で香りつき製品にさらされて体調が悪化し、過去1年間に休職や退職を余儀なくされた人が15.1%もいた。
ビジネス(商談)を始めたところ香り製品にさらされ、その場を急いで離れなければならなかったことがある人も20.2%いた。
そんな状況だから、多数の人が利用する公共的な場所は
無香料にしてほしいと考える人が増えている。
職場を無香料にすることを支持するかという問いに「はい」と答えた人が53.2%もいた。「いいえ」の19.7%の2.7倍だ。
また、病院・介護施設など健康関連施設や、医師・看護師・介護士など健康関連従業員は無香料にすることに賛成が54.8%で、反対の22.4%の2.5倍だった。
旅客機の機内やホテルでは、アロマを流すサービスが盛んだが、実は過半数の人はそれを望んでいない。
機内について「香りつき」と「香りなし」のどちらが望ましいか尋ねたところ、59.2%が香りなしを選んだ。
香りつきを選択した23.6%の2.5倍だ。ホテルについても同様で、香りなしを選択した人が55.5%で、香りつきの27.8%の2倍だった。
事態を改善する方法はあるのだろうか。
スタイネマン教授によれば、現時点でできる対策は、
個人個人が無香料の製品を使うことと、
職場・医療関連施設・学校などを無香料にすることだ。
実際、アメリカでは香料を禁止したり自粛したりする自治体などが、
少しずつだが増えている。
たとえばミシガン州デトロイト市は2010年、市職員に香料の使用を禁止した。
きっかけは、職員の1人が同僚の強い香料で呼吸困難になり、
仕事ができなくなったと2007年に訴訟を起こしたことだった。
連邦地方裁判所は「障害を持つアメリカ人法」に基づき、その職員に対する10万ドルの損害賠償の支払いと、市の職員や契約業者に香料を禁止するよう求める判決を出し、市が受け入れたのだ。
またポートランド市(オレゴン州)などの自治体や職場・病院・学校などで、香料自粛が実施されている。
アメリカには、職場の環境改善を求める従業員の相談にのる公的機関がある。労働省障害者雇用政策局の「障害者雇用受入れネットワーク(JAN)」で、そのサイトには職場を無香料にしようと動く従業員への助言などが掲載されている。
スタイネマン教授はオーストラリア・イギリス・スウェーデンで同様の
調査をしているが、これらの国でも、アメリかほどではないが、
香りつき製品が室内空気汚染の主な原因になり、健康被害をもたらしている実態は同じという結果が出ている。
日本で同様の調査は実施されていないが、昨年実施された「香害110番」への訴えなどをみると、日本もまたアメリカの後を追っていると推測される。
「香害」は、日本を含む多くの先進国で深刻化する、新しい公害なのだ。
(ジャーナリスト 岡田幹治)
1940年生まれ。朝日新聞社でワシントン特派員・論説委員などを務めて定年退社。『週刊金曜日』編集長の後、フリーに。2016年6月、「ひろがる『香害』」でこの問題を掘り起こした。その後『香害 そのニオイから身を守るには』を17年年4月出版。
